2024/10/10 canyon.com
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アイアンマン制覇

ローラ・フィリップがアイアンマン世界選手権で優勝するまでの道のり

アイアンマン制覇

差が生まれたのはグレオリエール峠の下りでした。

2人のスーパースターがリスクを恐れずCanyon Speedmaxに乗って下りで風を切り裂き、レースの先頭を走っていました。後ろを振り返ることはありませんでした。

Canyonのローラ・フィリップとカット・マシューズは、ニースで開催された2024年アイアンマン世界選手権で1-2フィニッシュを飾りました。バイクパートではほとんどの区間で一緒に走り、完璧なパフォーマンスを発揮しました。

このふたりはコート・ダジュールの美しくも過酷な数々の丘を見事にこなし、T2にわずかな差で飛び込んできました。ランパートに入ってからはローラが序盤から差をつけて勝利をつかみ、カットは終盤にけいれんに苦しみながらも銀メダルという名誉を獲得しました。

ローラは自身初のアイアンマン世界選手権タイトルを手にした後、「クタクタに疲れました。でも今は間違いなく私が地球でいちばん幸せな人間ですね」と語りました。

昨年は男子レースでサム・レイドローとパトリック・ランゲが1-2フィニッシュを決めましたが、ローラに続いてカットが2位に入ったので、今度はCanyonの女子トライアスリートによる1-2となりました。

スイム、バイク、ランのどれも競技経験はありません。
Laura Philipp - プロトライアスリート
Laura Philipp
ローラの経歴

ローラ・フィリップは、トライアスロンで世界レベルの成績を狙う際に年齢や競技経験は関係ないことを示しています。

ドイツ生まれの彼女は24歳に友達と一緒に初めてリレートライアスロンに参加したのですが、それまでは泳ぐことができませんでした。「クロールで止まらずに50メートル泳げるようになるまでかなり長い時間がかかりました」と話します。

そこから歴史が始まりました。

37歳で初めて手に入れたIRONMAN世界選手権のタイトルはそれまでの輝かしいキャリアの集大成であり、その勢いはまだまだ衰える気配はありません。

ローラは次のように語ります。「1年でいちばん大切なレースの日に最高のパフォーマンスを発揮するには、さまざまなスキルと強靭な精神が求められます。アイアンマンレースでは必ず難しい場面に遭いますが、それを克服しなければなりません。レースのスタートに向けてコンディションを可能な限り高めなければならないのですが、自分はこれまであまり得意ではありませんでした。準備をうまく整える経験が足りなかったのです。今回の勝利は、これまでの数年間に取り組んだことの経験が積み重なって、逆境や難しい場面を克服する方法を身につけたおかげです」

彼女のレース以外の面も見てみましょう。ローラはケーキが大好きなベジタリアンで、またトライアスロン界で初めて月経周期に合わせたトレーニングを採用した選手のひとりです。彼女はアスリートとしての能力向上に対して熟慮を重ね計画的に取り組んでいることで知られていますが、ローラにはこれが楽しくてしかたありません。「競技への純粋な情熱が私の原動力です。本当に好きでたまりません。トレーニングや練習が大好きで、いつでもモチベーションにあふれています。外に出るのが嫌だと思うことはありません。目が覚めて朝食を摂ったら、もうトレーニングに出たくなるのです。自分が強くなっていくプロセスはとても満足感があり、それがこの競技の魅力だと思います。さまざまな面で自分を満たしてくれます」

ローラ・フィリップは2019年からCanyonのバイクに乗っています。Canyonは彼女のような圧倒的な強さを持つ刺激的なアスリートをサポートできることを光栄に思っています。

世界制覇6回の実績を持つSpeedmax

スイム、CANYON、ランという言葉は伊達ではありません。

ローラが乗って勝利を手にしたCanyon Speedmaxは、世界のトライアスロンで超一流選手たちがレースに使用し、6回の世界チャンピオンに輝いた実績があります。

ヤン・フロデノとの長年のパートナーシップにより生まれた最新世代のSpeedmaxは、ローラと交わした激しい議論や、2023年アイアンマン男子世界チャンピオンのサム・レイドローといった数々のエリート選手たちからのフィードバックも開発に活かされています。

T2に少しでも速くたどり着くというただひとつの目標に向けて、偉大な選手たちの知見がこのバイクに投入されています。

Laura Philipp 秘密裏に開発されたローラのコクピット
秘密裏に開発されたローラのコクピット

レースを注意深く見ていた方なら、ローラ・フィリップがアイアンマン世界選手権で新しい特製コクピットを使用していたことに気付いたかもしれません。

新投入されたプロトタイプは、彼女がバイクパートでより快適に速く走れるようにするという明確な目的に向けて開発が始まりました。

ローラは次のように話します。「ニースの世界選手権のコースを見た途端、丘が連続して自分に向いていると思い、かなり興奮しました。

平坦で広い道路が延々と続くバイクパートで集団が展開するコナのようなレースでは、スイムで遅れを取ると先頭に戻るのは困難です。しかしニースではアップダウンのたびに自分にチャンスがあるでしょう。バイクパートがいかにレースを大きく左右するかについてCanyonとよく話し合ったところ、少しでも私にア���バンテージとなる方法がないか検討し始めてくれました。そのひとつが新型コクピットです。これは全選手が心から歓迎しました」

Canyonのエンジニアリングチームは今年はじめにローラを風洞試験に呼び、3Dプリントで彼女用のコクピットを製作しました。コクピットと頭部、ヘルメット、肩との相互作用は非常に繊細で慎重に最適化を行う必要がありますが、そのアドバンテージはかなりのものになります。

最終設計を固めてから3Dプリントのプロトタイプを開発し、チャレンジ・ロートでローラが実際に使用してテスト���ました(自己ベストの2位入賞)。レースで得られたフィードバックを考慮して製作したモノコックバージョンが、ニースで彼女が使用したものです。

新型コクピットは、CdA(空気抵抗係数)の削減による空力性能向上、アームレスト位置の調整による快適性向上、重量削減とさまざまな面でパフォーマンスが強化されています。

コースシミュレーションツールを使用してニースのバイクパートのタイム短縮効果を推定したところ、約2分という結果が出ました。このレースでのローラのバイクパートのタイムは、2位に3分以上の差を付ける圧倒的な速さでした。

ローラは次のように語ります。「Canyonの協力のおかげで、このレースで勝てるという大きな自信を得ることができました。個々の選手のパフォーマンスを最適化するため綿密なサポートを受け特別な対策をしてもらえると、選手の精神面にも大きなアドバンテージとなります」

このプロジェクトは、Canyonがパフォーマンス最適化を絶え間なく追求していること、および最速の走りのために最高品質の各選手専用装備を供給する取り組みを示しています。Canyonは選手たちを信じています。

10月のコナではパトリック・ランゲとサム・レイドローが違うバージョンの新型コクピットを使用します。ぜひご注目ください。

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