GrailとGrizlの比較:あなたにぴったりなグラベルバイクはどちら?
Canyonのグラベルバイクはどんどん多様化しています。ここで一度Canyon GrailとCanyon Grizlの共通点をじっくりと見直してみませんか。自分にぴったりな1台を見つけましょう。
GrailとGrizlの比較:主な違い
レースでも、気ままなライドでも。
Canyon Grailはオフロードを高速で走るためのバイクで、軽さと空力性能を重視し、舗装路とトレイルの両方に対応する設計となっています。一年を通してハイパフォーマンスなレースやライドに使えます。
Canyon Grizlは完全にオフロードを重視したグラベルバイクで、過酷な道や長距離のアドベンチャーを軽々と走れるようにすることを主眼に置いています。タイヤクリアランスが大きく、安定性と荷物の積載力が特長となっています。
Grail
飛ばしたいときには軽快に。過酷な場面ではたくましく。Canyon Grailはグラ���ルバイクの基準となるバイクです。 Unboundに出場したりダブルトラックの下りを攻めたりするなら、高速性能に優れたGrailが適しています。
刺激的なハンドリングとフレームのしなやかさで過酷なセクションでは安定する一方、軽量なカーボンフレームによるアップダウンが激しいコースでの速さも自慢です。一体型ストレージを備え、さまざまな路面をどこまでも遠くまで速く走るのに最適なバイクとなっています。
Grailのフレームは、最新ハイエンドモデルのCFRを含む3種類。カロリン・シフのUnbound 200優勝、カシア・ニエウィアドマの2023年UCIグラベル世界選手権制覇など、CFRにはすでに世界最高レベルのレースで何度も勝利を挙げた実績があります。
Grizl
Canyon Grizlは、何にでも使えてどこにでも行ける、どんな状況にも対応できるグラベルバイクというコンセプトを具現化したものです。Grizlは、初めてオフロードを経験する方から1週間にもわたって大自然の中を旅する方までお使いいただけるように、Canyonに流れるハイパフォーマンスバイクへのこだわりと万能ナイフのような機能性を組み合せたバイクとなっています。荒れた道でも安心して走ることができ、アドベンチャー用の装備を備え、近所でのライドから山深く入り込む旅まで幅広く対応します。
Grizlのフレームには複数のグレードがあります。気楽に扱えるGrizl CF SL。塗装済み・小物付き・Mサイズで950gという超軽量な上級グレードのCF SLX(カーボンフレーム)。使いやすくてお得なアルミフレームのALモデル。30mmトラベルのフロントサスペンションを装備して快適性・コントロール性・グリップ力が向上した先進的なTrailモデルもあります。さらに、電動アシスト搭載で気軽にもっと遠くまでもっと速く行くことができるGrizl:ONflyという選択肢もあります。
GrailとGrizlの比較:ジオメトリー
荒れた道を走るなら、安定性、反応性、ワイドタイヤを装着できるクリアランスが必要です。
オフロードでの安定性を高めるため、GrailもGrizlもホイールベースがロードバイクより長くなっています。また、ポジションが比較的アップライトで快適に乗ることができます。
スタック+(実質スタック)やリーチ+(実質リーチ)については、Grailはわずかにスタック+が低くてリーチ+が長くなっています。このポジションはエアロ効果が高く重量の前後バランスもよいので、速���走りたい場合に適しています。
GrailとGrizlの比較:タイヤクリアランス
グラベルや岩がちなトレイルを走る場合は快適性が重要です。ワイドタイヤを履くと大きな石の衝撃や細かい振動を吸収してくれるので、スムーズに乗ることができます。
最初に紹介するGrizlとGrailの大きな違いは、タイヤクリアランスです。
過酷な道では、GrailよりもGrizlのほうが得意です。標準で45mm幅のタイヤを装着しているので厳しい冒険の旅で過酷なトレイルを進むことができ、最大50mm幅のタイヤを履けるほどクリアランスに余裕があるので大量の荷物を積んでも安心です。
Grailの標準タイヤは40mm。オンロードとオフロードが混在するライドにちょうどいい太さです。この太いタイヤを履いてもフェンダーを装着することができ、フェンダーなしなら最大42mm幅のタイヤを履けます。
GrailとGrizlの比較:コクピットとハンドル
コクピットについては、Canyon Grailは二階建てハンドルとなっている一方、Grizlは「従来の」ドロップバーとなっているところが大きく違います。
Grailの二階建てドロップハンドルは第1世代Grailの二階建てハンドルで得たノウハウを活かし、さらに軽量化と空力性能向上を実現し、巧妙で実用的なGear GrooveマウントポイントをCFRとCF SLXの全モデルで採用しました。二階建てハンドルのドロップ部は大きくフレアしていて、上ハンドルはわずかに後方に曲がり、シフトレバー部分は軽くフレア。快適性とアグレッシブな走りのライディングポジションのバランスを最適化させたハンドルバーです。
Grizlのコクピットは荒れた道を長く走ることを想定した設計となっていますが、アルミかカーボンか、ケーブル内装ユニットの有無などモデルによって少しずつ違っています。
GrailとGrizlの比較:ストレージとギアのマウントポイント
グラベルライドの代表的な用途として長距離のバイクパッキングアドベンチャーがありますが、GrailとGrizlのどちらもフレームマウントのオプションが豊富で、大量の荷物を積むことができます。
Grailはレースを意識した設計となっていますが、ロングライドに向けてストレージのオプションも充実しています。長距離トレーニングライドや何日も続くイベントなどにも十分な容量のストレージがあります。
何年も風洞実験を積み重ねた結果、フレームストレージはバイクの空力性能向上に効果があることがわかりました。このため、荷物の量やフレームのエアロ性能をどこまで重視するかに応じて内部ストレージと独自のフレームバッグを自由に組み合わせることができるAero LOADシステムをGrail用に開発しました。
Grail用に作られたLOAD FidLock QuickLoaderバッグでは、簡単に脱着できる特殊なクリップシステムを採用しています。フレームとシームレスに融合するので空力性能が高まります。
ノイズを抑える特殊なポーチの中にタイヤチューブ、タイヤレバー、インフレーターを収め、ミニツールとポンプをダウンチューブのハッチから中に入れてロックすることができます。このハッチは簡単に開閉できます。(CFRおよびCF SLXのみ)
Grizlに乗る場合は、Grailよりもバッグやキャリアを装着する機会が多いかと思います。
Grizlのフロントフォーク(リジッドフォークの場合)にはマウント機構があるので、長旅に出る際にはたっぷりと荷物を積載できます。フォークにAnything Cageを取り付けるとウェアやシュラフなどの軽くてかさばる荷物を簡単に積むことができ、暑い時期にはボトルケージを増設することも可能です。
またGrizlには究極的なオプションもあります。CanyonはバイクパッキングバッグのパイオニアであるApiduraと協力し、フィッティングとデザイン性の両面で優れたGrizl用バッグセットを開発しました。
GrailとGrizlの比較:ドロッパーポスト装着可否とサスペンション
Grailは高速性を重視しているためドロッパーポストやサスペンションのオプションはありませんが、Grizlはどちらにも対応しています。
オフロードライドの世界をこれまで以上に楽しみたい方に向けて、Grizlにはドロッパーポストを装着できるようになっています。これは下りでは大きなアドバンテージとなり、マウンテンバイクライダーには必須とも言える装備です。この機構があると重心を後ろに下げて後輪に乗せやすくなり、難しい路面でバランスや安定性が向上します。
Grizlはモデルごとに少しずつ違うので、自分の乗り方や使い方に応じてどのモデルがよいかチェックしてみてください。たとえば、Grizl CF SL 8 Trailは標準でドロッパーポストを装備していますが、他のモデルでドロッパーポストを使うときにはポートが必要となります。
また、Grizl Trailモデルにはサスペンションフォークが装着されています。トラベル量30mmのRockshox Rudyが衝撃を吸収し、非常にスムーズな走りを楽しめます。
GrailとGrizlの比較:レビューの紹介
ここまではCanyonの視点からバイクを紹介してきました。一方で、サイクリングメディアはどのように評価しているでしょうか? レビュー記事をいくつかご紹介します。
Grail
「新しいステム一体型ハンドルが印象的。下ハンドルを持つとコクピットが変形しているのがはっきりとわかります。またレースモデルでは荷物やマッドガードを取り付けるオプションは珍しいですが、実用的でうれしい装備です」
- TOUR magazin
「地元のさまざまなグラベルセクションで記録したベストタイムは、他のバイクよりもこのバイクで取ったものが多くなっています。世界選手権やさまざまな国際グラベルレースでの優勝実績が示すとおりその速さは折り紙付きで、グラベルが好きなホビーライダーのレベルを引き上げてくれるバイクと言えるでしょう」
- off-road.cc
Grizl
「思わず見とれてしまうほど美しいバイク。そして軽くて反応性がいいので気持ちいい。乗るのがとにかく楽しくて、どんな道でもよく走り、メンテナンスが楽で、何にでも使える多用途性もあり一日中走るロングライドや何日も続くバイクパッキングアドベンチャーに最適です。Grizl CF SL 8 1byは、私が考えうる限りほぼ完璧なグラベルバイクとなっています。星5つ」
- T3.com
「オールラウンド用グラベルバイクとして優秀。非常に快適性が高くてハンドリングのバランスがよく、幅広い用途に理想的です。アドベンチャーやオフロードライドでかなり高性能なバイクで、タイヤクリアランスに余裕があり、マウントオプションも豊富です(リジッドフォークの場合)。ドロッパーポストにも対応し、デザインやジ���メトリーはそれほどレースに特化したものとはなっていません」
- Gran Fondo magazine
GrailとGrizl、どちらを選ぶ?
ここまでお読みいただくとおわかりいただけたかと思いますが、どちらのバイクもグラベルライドを存分に楽しめるバイクとなっています。以下のような双方の違いを意識しつつ、どちらにするか選ぶ際の参考にしてください。
以下が必要ならGrailがおすすめ
- 重量削減を優先したセットアップ
- 舗装路とトレイルの両方に適したバイク
- どんな条件でも一年中ライドやレースに使えるハイパフォーマンスバイク
以下が必要ならGrizlがおすすめ
- 大量の荷物を積むことができる、どんなアドベンチャーにも使えるバイク
- 何日にもわたる長いオフロードの旅に使えるバイク
- 荒れたグラベルの道でもコントロールできるバイク
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