内装ギアか外装ギアか?
内装ギアも外装ギアも、洗練された技術を採用しており、なめらかに変速できます。
外装ギアと内装ギアの違い
外装ギア
外装ギアの最も大きな特徴は、システムがむき出しになっていることです。バージョンに応じて、フロントクランクに1~3枚のチェーンリングが装着されます。カセットとも呼ばれるスプロケットは、リアホイールに取り付けられます。この2つをチェーンによって連結されます。ハンドルに取り付けられたシフトレバーを使用してギアケーブルを操作し、フロントディレーラーとリアディレーラーの位置を制御します。
外装ギアの有名メーカーは、シマノとSRAMです。いずれのメーカーも、レースシーンや日常生活など用途を問わず高い信頼性を得ています。外装ギアの一般的なギア段数は、1x10(フロントチェーンリング1枚とリアスプロケット10枚)から、1x12や2x11の範囲です。2x11速の場合、22段変速になります。しかし実際には、一部のギアが重複しています。
シマノDi2やSRAM eTapなどの電動外装ギアは、さらに高精度です。この変速機は、ディレーラーによって電気信号で制御されます。シマノ製品は電気ケーブルを使用していますが、SRAM製品にはワイヤレスシステムが搭載されています。
内装ギア
外装ギアのテクノロジーは目立ちますが、内装ギアのテクノロジーはリアホイールのハブ内に隠れています。そのため、可動部品が雨やほこり、塩分、それに砂から保護されます。高性能の内装ギアでは、外装ギアと同様のギア比を得ることができます。さらに優れた点は、停止時でも変速が可能なところです!
最も進化した内装ギアには、いわゆる遊星歯車機構が採用されています。外側の可動歯車(遊星歯車機構)が、アクスルに連結された内側の固定歯車(太陽歯車)の周りを回転します。選択したギアによって、ホイールの組み合わせが決まります。5速、8速、11速、または14速の組み合わせが可能です。こうした高品質の変速システムと、従来の3速内装ハブとの共通点はほとんどありません。
内装ギアと外装ギアの長所と短所
どちらのギアも数十年にわたって熟成されており、多くの長所を備えています。比較しても、はっきりした勝敗はつきません。
外装ギアの長所
- エントリーレベルの内装ギアよりも安価
- 内装ギアよりも500~1,000g軽量
- 負荷がかかった状態でも変速可能
- 内装ハブよりもギア比のレンジ幅が狭く、高効率のペダリングが可能
- ギアレンジを広くできる
外装ギアの短所
- 雨や風に当たると腐食するおそれ
- 路面の塵埃が付着
- 定期的な手入れとメンテナンスが必須
- スプロケットとチェーンの交換が頻繁に必要
内装ギアと外装ギアの性能面は引き分けです。内装ギアは、別の側面で部品がむき出しの外装ギアより優れています。
内装ギアの長所
- 泥や水から保護されたトランスミッション
- 摩耗が大幅に少ない
- カーボンベルトと組み合わせればオイル汚れしない
- ビギナーに優しい直観的な変速操作
- 停止時にも変速可能
- 電動バイク向け自動無段変速
内装ギアの短所
- やや高価で重い
- 負荷がかかった状態では変速できない
- 外装ギアよりも効率が低い
- 選択できるギア比に制限がある
- ギアを後から変更するのが困難
どの変速システムがバイクに最適か?
どの変速システムも、さまざまなバイクや電動バイクのカテゴリーの各種目的に適合しています。外装ギアは、価格と性能を重視するライダーに人気があります。同時に競技の世界では、トップモデルの外装ギアの右に出るものはありません。外装ギアは、次のようなバイクと状況で採用されています。
- ロードバイクとグラベルロードバイク
- マウンテンバイク
- 路面とルートプロファイルに応じたギア比の柔軟な調整
- 非常に広いギア比が必要な山岳路と峠
- マウンテンバイクの登り
- 負荷がかかった状態で変速が必要なロードバイクでの急坂の登り
- エントリーレベルのモデル
次のような場合には、内装ギアが最適です。
- たとえばシティバイクやコミューターバイクなどの日常用バイク
- 整備やメンテナンスに時間をかけたくない場合
- 衣服にオイル汚れを付けたくない場合(ベルトドライブバイク)
- 停止時に変速できる、ストップアンドゴーの多いサイクリング
電動バイクには、内装ギアと外装ギアのどちらがいいでしょうか?
強力なミッドマウント型電動バイクモーターとバッテリーが搭載されているので、電動バイクの場合、重量はあまり重要ではありません。内装ギアと外装ギアにはそれぞれの長所と短所があるため、電動バイクにあたえる影響は異なります。
Canyonのミッドマウント型モーターを搭載したシティバイクは、外装ギアと内装ギアのどちらもご用意しています。Commuter:ON(コミューター:オン)は、職場の往復に最適な外装ギアを備えています。お手入れ不要のオールラウンドシティ電動バイクPrecede:ON(プレシード:オン)の長所は使いやすさです。この場合、内装ギアとカーボンベルトの組み合わせが理想的です。
Canyon Roadlite:ON(ロードライト:オン)は、トレーニング目的で走るライダーのために12速の外装ギアを備えています。内蔵された軽量のFazua RIDE 50 EVATION電動モーターを補助に使って、スピードとケイデンスを微調整できます。
電動クロスバイクカテゴリーでも状況はほぼ同じです。内装ギアの効率がわずかに低く、重量がやや重い点を気にする必要はありません。この短所は、モーターの補助が簡単に解消してくれます。電動クロスバイクの快適なオフロード性能は、Enviolo無段変速内装ギアとカーボンベルトが補完します。このような組み合わせによって、お手入れ簡単なバイクで快適なサイクリングツアーとそのメリットを楽しむことができます。
週末のライドに出かける際、事前にチェーンの点検や清掃、給油をすることなく、すぐにライドを開始できます。これこそ、内装ギアとカーボンベルトの組み合わせの決定的な利点です。チェーンオイルとクイックリンクを持って行く必要はありません。
SUV電動バイクには、内装ギアと外装ギアのどちらがいいでしょうか?
Canyonの新型SUV電動バイクPathlite:ONは内装ギアとカーボンベルトの実用的な組み合わせを採用。どんなアドベンチャーでも、地形を問わず理想の相棒になります。このセットアップは、最大限の快適性と柔軟性を体現しています。
スポーティライドがお好みなら、外装ギアパーツ装備のPathlite:ONを選ぶこともできます。特に長距離で変化に富むライドに出かけるなら、地形や急坂セクションに備える余裕があるこのセットアップがおすすめです。
シティバイクの変速機オプション
シティバイクには、外装ギアも内装ギアも適しています。内装ギアは高い信頼性が街中で長所を発揮します。また、ほとんど摩���することがありません。ライディングの前に、チェーンとリアディレーラーの状態に気を使う必要もありません。ベルトドライブと組み合わせれば、ズボンの裾が汚れることもありません。内装ギアを備えるシティバイクやコミューターバイクは、都会にぴったりの完璧なコンパニオンです。
シティバイクに装備された内装ギアのもう一つの長所が、停止中でも変速できる能力です。青信号に変わった直後でも、上り坂の手前からでも、適切なギアで走り出すことができます。街中を走行する場合、急ブレーキすることが多くあります。内装ギアなら、素早く簡単に最適なギアを選んで、走り続けることができます。
郊外を走る場合、交通量は多くありません。それなら、スピードが出る外装ギアの方が適しています。スピードとフィットネスを重視するなら、Roadlite(ロードライト)かRoadlite:ONがお勧めです。優れた外装ギアを備える軽量のスポーツシティバイクがあなたを待っています。
クロスバイクにはどの変速機のセットアップを選択したらいいでしょうか?
スポーティライドには、変速機のセットアップの効果も重要です。特に凸凹のある路面や長距離を走破する場合、パワーの最後の1滴までが大切です。森の小道や田舎道では、ストップアンドゴーに最適化された変速機は不要です。外装ギアがあれば、クロスバイクをよりダイナミックに乗りこなすことができ、ギア比を変更することもできます。セットアップに合わせてルートを選ぶのではなく、ルートにセットアップを合わせるのです。
結論
内装ギアのバイクを選ぶのか、外装ギアのバイクを選ぶのかは重要ではありません。高品質の変速機があれば、バイクや電動バイクに乗ったライダーは、調子の整った、機敏で頼もしい存在になることでしょう。どちらのタイプが適しているかは、バイクの用途とライダーの好みによって決まります。
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