ツール・ド・フランス・ファム2023：ルート、ステージ、テレビ放送

ツール・ド・フランス・ファムでは8つのステージを争います。休息日はなく、チームやライダーは羨望の的である各賞ジャージを手にするため毎日戦うことになります。

クレルモン・フェラン周辺でこれほど平坦なルートがかつてあったでしょうか？ この年の最初のステージは、この街の近郊を周回します。ステージ優勝者がそのままマイヨ・ジョーヌを着ることになりますが、その前にデュルトル峠（1.7km、7.2%）の攻防で勝ち抜かなければなりません。

第2ステージではさっそく総合優勝争いが始まるでしょう。この日は最後にモーリアック周辺を周回するコースで、6箇所の山岳賞ポイントが設定されるなど、パンチの効いた上りもあります。フィニッシュは緩い上りになっていて、最後まで続く激しい戦いから目が離せません。

このステージは平坦のカテゴリーに入れられていますが、実際にはかなり丘も入っています。各チームとも、マイヨ・ヴェールを狙うスプリンターをフィニッシュ直前まで温存する一日になるでしょう。

第4ステージは距離が非常に長く、これが勝負の決め手になるでしょう。177kmという距離はパリ～ルーベの女子レースよりもさらに15km長く、1日でこれほど長いレースを走ったことがある女子選手はあまりいません。残り40km地点でコースの様相が変わり、4つ連続する過酷な上りに挑むことになります。この日は間違いなく、何度も激しい戦いが起こるでしょう。大会の折り返し地点となるステージのため、選手たちも総合優勝争いを意識するはずです。

こちらも「平坦」ステージでありながら4つの山岳賞ポイントがあり、スプリンターにとってはそれぞれの上りがライバルの脚を削るチャンスになります。フィニッシュ前は長い直線で、人数が減った集団でのゴールスプリントになるでしょう。

第6ステージはハイスピードなレース展開が予想されます。4つの山岳賞ポイントの上りは短く、複数のアタックがかかるでしょう。フィニッシュまで20kmほどの地点には短いダウンヒルがあり、その後はブラニャックまで完全に平坦です。1.1kmの直線のゴールスプリントを争うのはどの選手になるでしょうか？

短いながらも見どころの多い一日です。ラヌムザンでスタートし、そのまま山へと突入する90kmのステージとなっています。アスパン峠を通過しトゥールマレーの山頂フィニッシュとなる設定で、このステージを終えた時点で首位に立っている選手は、総合優勝に非常に近くなります。前回のようにファン・フルーテンの単独アタックが見られるでしょうか？

ツール・ド・フランス・ファムのフィニッシュまで残り22kmとなりました。コースの中ほどには小さな上りがあるため、トゥールマレーで脚を残していた選手に有利です。スタート時点で上位5人のタイム差が小さければ、このステージで勝敗が決する可能性もあります。

以下の放送局で、ツール・ド・フランス・ファム・アヴェック・ズイフトの各ステージ最後の2時間ほどを放送する予定です。

期待されていることと逆のことをするために必要なことの裏側を描いたドキュメンタリーをお見逃しなく。エミリー・チャペルが過去と現在のプロ選手に密着し、女子選手たちの勇気、才能、不屈の精神をフィルムに収めました。

チャペルは、この映画に次のようなメッセージを寄せています。「私は子供のころ、ツール・ド・フランスで走りたいという夢を持っていました。プロ選手になることはできませんでしたが、沿道に立って女子選手たちに声援を送ることができました。夢だと思っていたことがついに実現されたのです。また、この映画では、私以外にも思いを同じくする人がいたことがわかります」

後の世代のために道を切り拓いた女性への敬意を込めつつ、この作品にご期待ください。